2016年から新宿でこども食堂の活動をはじめました。当初は、小学校高学年になるとこども食堂に来なくなるお子さんが多かったのですが、コロナ禍で会食型からお弁当配布型に切り替えたところ、中高生になっても利用継続する子供たちが増えました。そして、中高生の利用者を謝金つきボランティアとして迎えいれたことで、思春期以降の食支援ニーズや生活の困りごとが見えてきました。
例を挙げると、
●未就学児の子どもたちと食べ盛りの中高校生では食べる量が約3倍違います。3歳のお子さん1人と中高校生2人では、食支援の差は6倍にもなり、同じ仕組みで運用することに限界があります。
●未就学児向けの雰囲気やイベント、メニューを思春期の子たちは好みません。
●中高生がスマホを持てないとクラスLINEに入れず、部活に入れてもらえないと友達ができにくく、学校で孤立してしまいがちです。
●私立高校が学費無償化になったと進学すると、バイト禁止の場合がほとんどです。
●生活保護家庭の場合は、子どもがバイト収入を得ると保護費返還になるため、子どもにバイトを禁止する家庭があります。
そこで、私たちの食支援活動を活かして、食で繋がる美味しい居場所「ミライを育てるキッチン」プロジェクトをはじめます!
家庭と学校以外の居場所として、ふらっと夕飯を食べにきたり、おしゃべりしたり、宿題や調べものをしたり、趣味の時間を過ごせる場を開きます。
このアイデアの元となる活動を2021年からの3年間、公民館の調理室を使って実施してきました。調理指導は、元帝国ホテル総料理長のボランティアが行っています。調理経験のない高校生と大人でしたが、現在は100食の大量調理を行ってこども食堂利用家庭に配布できるまでになりました。美味しいお弁当を手渡す高校生たちは、年下のこどもたちのロールモデルにもなっています。
高校生たちが親以外の大人と協力し、調理で成功体験を重ねながら、やってみたいことや将来を見つける美味しい居場所、それが「ミライが育つキッチン」です。
今回のBeyondersプロジェクトでは、空き家改装の資金と開業後の食品寄付をお願いするための資料作りをお願いしたいと思います。その他のプロジェクトも同時進行しますので、設計デザイン、購入リスト作り、運営マニュアル作りなどに興味がある場合も、ぜひご検討ください。
2015年に公衆衛生大学院に入学した代表が相対的貧困を知り、発達期の栄養不足と社会からの孤立がこどもの将来に及ぼす影響を改善したいという思いに公衆衛生・児童支援の専門家と地域のママ友が集まって任意団体を立ち上げました。
当初は対象者を絞っていませんでしたが、現在ではひとり親家庭、住民税非課税家庭、発達障がいの子をもつ家庭、親が障害や疾病を持つ家庭に対象を限定して、食支援を続けています。中には離婚調停中のご家庭や、移民のご家庭など、公的な支援からこぼれてしまうご家庭のご利用もあります。そんなご家庭のこどもたちを対象にしているので、活動はクローズドで利用者の写真や個人情報については外部に出さない、取材も受けないという姿勢でひっそり活動しています。
離婚直後の困難な時に利用開始して、生活が整った段階で卒業されるご家庭もありますが、お子さんが中高生になるまで長くご利用されるご家庭の場合、いろんな困難が重なって解決が難しいことに気づかされます。思春期を迎えてハードモードな人生を生きる彼らに、「高校生なんだからバイトでもして親を助けてやればいい」と言うのは、いかに現状をわかっていないから出る発言なのかを知りました。
海外には、思春期の子どもたちがここちよく過ごしながら自主的なチャレンジを応援するユースセンターというものがあるそうです。そんな場を、あたたかな食事をワイワイ作って振る舞いながら、創っていきたいと思います。
私たちは働く子育て世代が集まったボランティア団体で、既存の活動を運営するために助成金を獲得し、寄付を集め、つつがなく運営することで手一杯で、新プロジェクトを進める人員の余力なしという状況です。
しかし、高校生の困りごとを知ってしまったからには、なんとかしたいという気持ちでいっぱいです。テスト期間として設けた3年間を一緒に過ごして今年の春に高校を卒業した4名は、退学の危機、親御さんと進路の食い違いなどの時期を経て、全員大学に進学しました。子ども食堂の利用は高校3年生で卒業としています。しかし、進学を選んだ彼らのその後に伴走を続けたいとボランティア一同が願っています。
新宿区に空き家が出る機会は滅多にありません。物件、施工に協力いただける企業、こどもたちに気持ちを寄せてくれるムッシュが揃った今が千載一遇のチャンスです。食と調理を通じた伴走支援「ミライを育てるキッチン」を新事業として立ち上げるために、ぜひともお力を貸してください!
①事業紹介資料、寄付のお願い資料(開設前は設備品・寄付金、開設後は食品・寄付金)
②寄付のお願いの送付先リストの完成(既存の関係先、新規見込み先、100件)
③寄付のお願いの送付とレスポンスリスト(手紙?メール?100件)
④寄付者との面談や寄付品の紹介記事のSNS発信(超苦手です。2か月で10件)
空き家を利用したキッチンとパントリーが完成し、①こども食堂の利用家庭の中高生と一緒に調理活動を毎週開催する。大人ボランティアと一緒に活動することで、大人とのコミュニケーションの取り方、職業やキャリアについて学び、成功体験を重ねて非認知スキルを向上させ、進路を主体的に選び、自立していくこと。(目標:調理活動は毎週実施、高卒後の進学率100%)②彼らの活動が年下のこどもたちのロールモデルとなり、中高生になることが楽しみになり、活動が続いていくこと(目標:高校生のボランティア活動率80%)③24時間好きな時間に食品を取りにいけるパントリーを開設することで、登録家庭が確実に食品が受け取れるようになること。(パントリーの利用率100%)
新宿こども食堂たんすまち
◆ビジョン
孤立しがちなひとり親家庭、住民税非課税家庭、発達障碍の子をもつ家庭、親が障害や疾病を持つ家庭を対象に、食支援と繋がり促進事業を実施して、こどもたちの栄養不足や親からの虐待を防ぎ、親以外の価値観の異なる大人と出会うことで、親からの自立することを支える。
◆事業内容
①こども食堂(会食型は現在コロナ禍で中止、お弁当配布中)
②パントリー(開催日に参加者が来場して食品や生活用品を持ち帰る形式の支援)
③宅食(宅配便を利用してまとまった量の食品を自宅に届ける食支援。長期休み期間に実施。DV等で身を隠す家庭にはセンター留置で発送。)
④相談受付と支援先紹介
(紹介先:ひとり親支援団体、貧困支援団体、がん支援団体、発達障害児支援団体、ひとり親就労支援団体、法テラス、こども家庭支援センター、他のこども食堂、訪問診療、訪問看護、行政、社協、東京都児相など)
⑤入学・進学支援(ランドセル、学用品、絵具セット、習字セット、裁縫セット、コンパス分度器、電子辞書等の学用品の支援)
⑥高校生支援
謝金付ボランティア、食事提供と会食による居場所、自習場所の利用支援)
齋藤宏子
寿司屋の娘として育ち、店が忙しいと夕飯がなくて空腹のまま寝るという幼少期を過ごしました。広告会社と企業の宣伝部で20年間働いた後、介護離職。うっかり公衆衛生学を学ぶために大学院に入学して、現在は満期退学して卒論を抱えたまま過ごしています。事務作業が苦手。プライベートでは2人の男児の母です。
子ども食堂という言葉が、一般の方にも知られるようになり、応援する人も徐々に増えているとおもいますが、実際に活動している団体の多くは、寄付や助成金などで運営費を賄い、時にはボランティアによる持ち出しでなんとか活動を続けているという現実があります。
広域で多くの世帯に支援が届けられる団体であれば、企業からの物資支援や、一時的な大型の助成金も見込めるのかもしれませんが、齋藤さんたちがやろうとしている取り組みは、面ではなく線。今この瞬間の困りごとだけの支援ではなく、つながった子どもたちがいろんな大人の力を借りて成長をし、やがて大学生、社会人となり自分も地域を支える側になる。そういう循環を生み出そうとしています。
今回のプロジェクトが実現できれば、中高生たちの居場所ができ、彼らも食をとおした支援の担い手になるきっかけをつくることができます。この活動にどうすればより応援者が集まるのか、活動の意義を伝えられるのか、一緒に考えて行動をおこしてみる。PDCAを軽やかに回してみたい方にもおすすめです。
所在地: | 東京都新宿区 |
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従業員数: | 0 |
売上・予算規模: | 450万円 |
事業内容: |
経済的に困窮している子育て家庭に対象を絞った食支援を行っています。
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報酬プラン | |
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採用予定人数 | 4名 |
こんな人に来てほしい! |
・文章を書くことが好きな人
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