本プロジェクトでは、不登校の子どもとその保護者を支える 教育×福祉の越境人材を育て、増やしていく仕組みを設計します。
現在、日本では不登校の児童生徒が35万人を超えています。しかし、そのうち約75%の子どもたちは学校以外の学び場にもつながることができず、自宅で過ごしていると言われています。私たちはこの状況を大きな社会課題だと考えています。
NPO法人スマイルバトンでは、岐阜市において不登校児童生徒の学び場「学藝の森CoE(こえ)」を運営しています。ここでは、読み書きや計算といった基礎学習の支援だけでなく、生活リズムの回復や自己肯定感の回復、友達との関係づくり、何かに挑戦する達成感や喜びを感じる経験など、子どもたちが再び社会とつながっていくための多様な機会を大切にしています。子どもたちが人と関わり、心を動かしながら成長していくプロセスそのものを支えることも、この場の重要な役割です。
また、不登校は子どもだけの問題ではなく、保護者の孤立や不安とも深く関わっています。そのため私たちは、子どもと保護者の両方を支える視点を大切にしています。
こうした実践は、教育だけでも福祉だけでもない「教育と福祉のあいだ」にある支援だと私たちは考えています。しかし現在、日本ではこのような支援を担う人材が体系的に育成されておらず、地域の中に十分な担い手がいるとは言えません。
そこで本プロジェクトでは、学藝の森CoEで行われている実践を整理しながら、教育と福祉の視点を併せ持ち、子どもと保護者の暮らしや学びを支える担い手を地域の中に増やしていくための仕組みを検討します。現場の実践の棚卸しを行い、子どもとの関わり方や学びの設計、保護者との関係づくりなどの知見を整理しながら、それらを再現可能な形で言語化していきます。
教育や福祉の専門家に限らず、リサーチやプログラム設計、コミュニティづくりなどに関心のある方とともに議論を重ねながら、現場の経験を整理し、これからの時代に必要な支援の担い手が地域の中に増えていくための基盤づくりに取り組みます。
【参考URL】学藝の森CoE:https://gakugeinomori-coe.com/
私たちは、不登校の子どもたちの多くが「自宅で過ごさざるを得ない状況」に置かれていることに強い課題意識を持っています。
現在、日本では不登校の児童生徒が35万人を超えています。しかし、そのうち 約75%の子どもたちは学校以外の学び場にもつながることができず、自宅で過ごしている と言われています。この背景には、日本の教育の構造があります。小学校の約98%は公立学校であり、多くの子どもたちは公教育を前提に学びの機会を得ています。そのため、一度学校から外れてしまうと、代わりとなる学び場が地域に存在しない、あるいは選択肢が極めて少ないという現実があります。
また、学校以外の学び場としてフリースクールなどの民間施設がありますが、その多くは家賃や人件費を保護者の受益者負担で賄う必要があり、年間60万〜120万円程度の費用がかかるケースも少なくありません。その結果、経済的な理由によって学び場にアクセスできない家庭が生まれ、結果として自宅で過ごさざるを得ない子どもたちが増えています。
私たちは、この構造的な問題に対して、「公立学校に近い経済負担で通える学び場」をつくることにこだわっています。しかし、不登校の問題は単に「学校に行けない」ということだけではありません。
学びの場や人との関わりから離れてしまうことで、読み書きや計算といった基礎的な学習機会が失われてしまうことがあります。さらに、友達と関わること、喜びを分かち合うこと、何かに挑戦して達成感を感じることなど、人と関わりながら心を動かす経験も少なくなってしまいます。こうした経験は、子どもたちの感情や情動を育て、社会とつながっていくための大切な土台です。その機会が失われることは、子どもたちが社会の中で生きていくための力を育てる機会を奪ってしまうことにもつながります。
私たちは、この問題は教育だけの問題ではなく、社会全体で向き合うべき課題だと考えています。だからこそ、教育の視点だけでなく、子どもの生活や家庭、社会との関係まで含めて支える福祉的な視点を持った支援が必要です。
これからの時代には、「教育と福祉の両方の視点を持ちながら子どもを支える人材」が地域の中に増えていくことが重要だと考えています。
現在、私たちが運営する「学藝の森CoE」では、子どもたちの学びや生活を支える多様な実践が日々積み重なっています。子どもが安心して場に入るための関わり方や、学びを再び動かしていくプロセス、保護者との関係づくりなど、現場には多くの知恵が蓄積されています。
しかし、その多くは現場の経験や暗黙知として存在しており、体系的に整理されているわけではありません。また、こうした実践は教育だけでも福祉だけでもない「教育と福祉のあいだ」にある支援であるため、既存の専門職の枠組みだけでは担い手が十分に育ちにくいという課題もあります。
不登校の子どもと保護者を支える現場では、学習支援だけでなく、生活リズムの回復や感情面のサポート、家庭との関係づくりなど、多様な関わりが求められます。しかし現在、日本ではこうした支援を担う人材は、主に「教育」か「福祉」かのどちらかの専門領域で育成されており、そのあいだを横断する視点を持つ担い手が地域の中で十分に育っているとは言えません。
さらに、関心を持つ人がいたとしても、どのように関わり始めればよいのか、どのように学びながら関わり続けられるのかといった導線や仕組みも十分に整っていません。このままでは、たとえ学び場を増やすことができたとしても、それを支える担い手が地域の中で育たず、持続的に広がっていくことが難しくなってしまいます。だからこそ今必要なのは、現場で生まれている実践を丁寧に整理しながら、教育と福祉の視点を併せ持ち、子どもと保護者の学びや生活を支える担い手が地域の中に生まれ、関わり続けられる仕組みをつくることだと考えています。本プロジェクトは、そのための基盤となる考え方や仕組みを設計するための挑戦です。
この3か月間では、学藝の森CoEの現場で生まれている実践を整理しながら、不登校の子どもと保護者を支える 「教育×福祉の越境人材」を育て、地域の中に増やしていく仕組みのたたき台 をつくることを目指します。
具体的には、子どもとの関わり方や学びの設計、保護者との関係づくりなど、現場で大切にされている実践を棚卸ししながら、それらを再現可能な形で整理していきます。また、教育と福祉の視点を併せ持ちながら子どもと家庭を支える担い手にはどのような役割や関わり方が求められるのかを整理し、どのような人がどのようなプロセスで関わり始め、学びながら成長していくのかという導線を設計していきます。
さらに、教育や福祉の専門職だけでなく、社会課題に関心のある人や地域の大人が子どもたちの支援に関われる可能性も含めながら、担い手が生まれ、学び、関わり続ける人が少しずつ増えていく仕組みを構想していきます。
7月中に対面でのキックオフ&チームアップも兼ねて、岐阜市にある「学藝の森CoE」にお越しいただきます。
最終的には、以下のような成果物をまとめることを目指します。
・学藝の森CoEの支援実践を整理した「CoEパターンランゲージ(仮)」
・教育×福祉の越境人材に求められる役割や関わり方の整理
・担い手が関わり始め、学びながら成長していく導線(人材育成・関与プロセス)の設計
・教育×福祉の担い手を地域の中で増やしていく仕組みの構想
本プロジェクトの先には、「学藝の森CoEモデル」を全国に広げていくという構想があります。
現在、日本では不登校の子どもたちの多くが学校以外の学び場にもつながることができず、自宅で過ごしています。その状況を変えていくためには、地域の中に多様な学び場が存在することが必要です。私たちは、地域の資源を活かしながら、経済的にもアクセスしやすい学び場を増やしていくことを目指しています。そのためには、場所や制度だけでなく、子どもたちを支える人材が地域の中に育っていくことが不可欠です。
将来的には、学藝の森CoEの実践をもとにした学び場が全国各地に生まれ、教育と福祉の視点を併せ持ちながら子どもと家庭を支える担い手が地域の中に増えていくことを目指しています。本プロジェクトは、その第一歩として、担い手を育て、関わる人を増やしていくための仕組みを設計する取り組みです。
NPO法人スマイルバトン
NPO法人スマイルバトンは、「子どもが幸せな子ども時代を過ごせる社会をつくる」ことをビジョンに活動しています。
現在、岐阜市にて不登校児童生徒の学び場「学藝の森CoE」を運営しています。月額16,500円(税込)という公立学校に近い経済負担で通うことができるオルタナティブスクールとして、子どもたちが安心して学び続けられる環境づくりに取り組んでいます。また、不登校家庭の保護者コミュニティづくりや、保護者の就労支援など、子どもと家庭を包括的に支える取り組みも行っています。
今後は、学藝の森CoEの実践をモデル化し、全国の地域の中に新しい学び場が広がっていくことを目指しています。
三原 菜央
NPO法人スマイルバトン 代表理事
1984年岐阜県生まれ。「いい転機、つくろう。」をミッションに、学びや育ちをめぐる社会課題に取り組んでいます。教員を中心に1.5万人以上が利用する教育メディアコミュニティ「先生の学校」を立ち上げ、教育現場の実践や対話が生まれるコミュニティづくりを行ってきました。
現在は、不登校の子どもたちが安心して学び続けられる環境をつくるため、岐阜市で公立学校に近い経済負担で通うことができるオルタナティブスクール「学藝の森CoE」を運営しています。現場で子どもたちと向き合う中で、学校教育だけではなく、子どもの生活や家庭、社会との関係まで含めて支える「教育と福祉のあいだ」の支援の必要性を強く感じています。
学びや育ちを阻む社会構造や環境を問い直しながら、次世代が思わず笑顔になる社会をデザインすることに情熱を注いでいます。Forbes JAPAN『NEXT100 ~100通りの「世界を救う希望」~』にも選出されました。
本プロジェクトでは、学藝の森CoEの現場で生まれている実践を整理し、教育と福祉の両方の視点を持ちながら子どもたちを支える人材育成モデルを社会に提示することに挑戦したいと考えています。
「学藝の森CoE」は不登校の子どもたちやその保護者を支える活動に取り組んできました。今回の挑戦はそこからさらに一歩踏み出し、共に支える担い手を地域の中に増やしていくことを目指して、仲間を募集しています。
学藝の森CoEが現場で積み上げてきた実績と知恵を土台に、担い手となる人の「関わりしろ」を見つけたり、子どもにも大人にも多くの機会を与えるような、地域の未来につなげていく面白さがあると思います!オーナーの三原さんとお話しすると情熱と想いがまっすぐ届いてくるので、迷っている方はぜひ一度お会いしてみることをおすすめします!
| 所在地: | 岐阜県岐阜市福光東2丁目7-12 サンライズ北野2階 |
|---|---|
| 従業員数: | 3人 |
| 売上・予算規模: | |
| 事業内容: |
NPO法人スマイルバトンは、「子どもが幸せな子ども時代を過ごせる社会をつくる」ことをビジョンに活動しています。現在、岐阜市で不登校児童生徒の学び場「学藝の森CoE」を運営し、公立学校に近い経済負担で通えるオルタナティブスクールの実践に取り組んでいます。また、不登校家庭の保護者コミュニティづくりなど、子どもと家庭を支える活動も行っています。こうした取り組みを通して、子どもたちが学びを止めず、社会とつながりながら育っていける環境づくりを目指しています。 |
| 報酬プラン |
A:プロボノ(無報酬)、6時間/週
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|---|---|
| 採用予定人数 | 3 |
| こんな人に来てほしい! |
本プロジェクトでは、不登校の子どもたちを支える新しい人材育成モデルを考えていきます。そのため、特定の専門性だけでなく、このテーマに関心を持ち、一緒に考えながら手を動かしてくださる方に参加していただきたいと考えています。 例えば、次のような方とご一緒できたらうれしいです。 ・教育や福祉、子どもに関わる社会課題に関心がある方
特定の専門知識がなくても構いません。むしろ、異なる分野の視点を持つ方が参加することで、新しい気づきや発想が生まれることを期待しています。
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