音楽を起点とした多世代交流まちづくりプロジェクト

埼玉県坂戸市に音楽を起点に交流が生まれる空間『Music Park（仮称）』をつくるプロジェクトです。
「音楽を起点に交流が生まれる」をテーマとした空間・家具・楽器・インスタレーションなどを配置し、世代や障害の有無に関わらず、多様な人々が交流し、心地よく繋がるインクルーシブな場を目指します。利用者はこの空間でコーヒーを飲んだり（カフェ）、仕事をしたり（コワーキング）、子どもを遊ばせる（キッズスペース）など、自分らしく過ごせるような空間を想定しています。

子どもたちはこの空間にある楽器や家具を自由に鳴らしたり、人と掛け合いをする中で感性が育まれていきます。中には二人以上で一緒に演奏しないとならないような楽器など、音楽を楽しむ中で交流が生まれる仕掛けをご用意。周りの大人たちも一緒に楽器に触れてみたり、子どもたちの笑い声や、シーンにあったBGMなど「音楽」を通じて心地よく繋がります。

本プロジェクトは「ちがいに耳を傾ける」をテーマに発達障害のある子どもたちの音楽教室を展開する株式会社人と音色と、埼玉県坂戸市を中心にデイサービス、訪問介護サービス、ちいき食堂（キッチンmoi）を展開する株式会社3's peaceの共同プロジェクトです。1Fにデイサービスがあるこの建物で、現在は使われていない2Fスペースを有効活用し「多世代交流」や「まちづくり」など、交流をうながす取り組みを展開する拠点となることを目指します。

異なる音色が響きあい美しいハーモニーが広がるようにひとりひとりの「ちがい」に耳を傾けるほど世界はもっと、みんなに開かれていく。わたしたちはそう信じています。それぞれの視点や感性を尊重し、抱える不自由さにはみんなで向き合う。わたしたちは、身近な人びとの「ちがい」を発揮できる場所を広げていくことでいつか、みんなのちがいが心地よく響きあう世界を目指しています。

ちがいがある人がただ混ざり合うインクルーシブではなく、発達障害のある子どもたちやお年寄りなど、ぞれぞれの良さが発揮されるインクルーシブの形を目指し、人と人、人と社会と心地よく繋がる仕掛けやプロダクトが生み出していけるプロジェクトにしていきたいと考えています。

現在場所のコンセプトや事業性検討を進めている一方で、坂戸の持つ課題や地域性を捉え、どうしたら周辺の方々がこの場所に通いたくなるかの検討が不十分だと思います。また、人と人との交流がどのように生まれるか、どうしたら仲良くなれるのか？といったアイディアもより深めていきたいと考えています。
この場所をどのように育てていけるか、一緒に考えて人々を巻き込んでいける想いのある方を求めています。

2024年3月〜4月頃を目処に、本プロジェクトをローンチさせ「交流」に関する様々な実証実験を展開できるスペースをとして公開していきたいと思っています。
関わっていただく3ヶ月の期間は空間の施工工事と並行して、周辺住民の方と交流をして、街に求められるスペースとして期待される存在を目指す期間になると思います。地域課題のリサーチ、周辺住民や関連企業の方へのインタビュー、プレイベントの開催などのご協力をいただき、プロジェクト終了時には、本スペースが坂戸の街に受け入れられ、オープンを待ち遠しく感じ、協力したいという人々や団体が現れ、素晴らしいチームができていることを目指したいと思います。

お年寄りや、発達障害のある子どもたちのもつ「ちがい」は、現状を打破するような可能性を持っていると思います。
このプロジェクトを通して、そんなちがいが発揮されるような場づくりや、交流から新しいアイデアが生まれる関わり方を探求したいと考えています。その"インクルーシブデザイン”のノウハウやプログラムを社会に還元することで、様々な企業や組織、地域を活性化し、多様な人々の社会参画を後押しできると信じています。

株式会社人と音色
「ちがいに耳を傾ける」をテーマに、発達に特性のある子どもたちの音楽教室『ツナガリMusic Lab.』の運営や、インクルーシブな音楽フェス『ひときわ音楽祭』などを主催し、だれでも自分らしく挑戦できる社会「挑戦のユニバーサルデザイン」を目指して活動しています。
https://hitoto-neiro.jp/

発達に特性のある子ども達の音楽教室をやってきた武藤さん。音楽の先生としてももちろん素晴らしいですが、こどもたちを見る視点、関係づくり、みんなが笑顔になる場づくり…彼女の手がける空間には当事者でない私にも、とても居心地がよく、思わず笑顔になる魅力を感じます。
この新プロジェクトを聞いたときに「ああ、必ず素敵な場所になるな」と感じました。でも一方で、現状、武藤さんご自身が坂戸に土地勘やネットワークを持っている訳ではありません。この土地に暮らす人々にとって、必要不可欠な場となるために、現状把握や、具体的に誰の笑顔のための場なのか「顔のみえるコミュニティ形成」にぜひ力を貸してください。