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誰もが簡単に必要な社会保障を探せるように。自治体への提案プロジェクト

  • 東京都
NPO法人Social Change Agency
  • 生煮え度
募集終了 公開中

プロジェクト概要

日本にはさまざまな出来事やピンチに応じた400以上の社会保障制度がありますが、必要なタイミングで利用ができず、困難な状況に陥ってしまう人がいます。

実際に、相談現場では、以下のような声も聞かれています。

「家賃支援があるなんて知りませんでした。もっと早く知っていたら、家を追われることなく済んだのに」

「闘病中の生活費の支援なんてあるんですか?誰も教えてくれなかったです。利用できていたら、もっと早く仕事を休んで闘病に専念して、病状が悪くなることはなかったかもしれないのに」

「突然の難病で、身体が動かしづらくなり、仕事を辞めました。え、難病患者に対する就労支援があるんですか?もっと早く知っていたら、支援を受けながら仕事を続けられたかもしれないのに…」

このような状況を生じさせる要因としては、「制度を利用するのが恥ずかしい」というスティグマのほか、そもそもどんな制度があるのか、今の自分に何が使えるのかがわかりづらく、調べるのも難しいという問題があります。

多くの社会保障制度の窓口になっている市役所は来所や電話対応が主で、開所時間も平日日中のため、忙しい人ほど直接相談することが難しい状況にあります。
また、ホームページにある制度情報も探しづらく、自治体によっては、制度自体は存在するけれどホームページや広報誌等に未掲載の制度も存在します。

弊団体では、上記状況に対して、支援制度を集約・利用可能性の高い制度を案内できる仕組みを作りたいと思い、事業を行なってきました。

この2年間で制度の集約や分類作業を行い、事務所のある文京区お金に関する制度(60種類ほど)のチャットボットの構築運用や、岡山県真庭市における300程度の制度を案内するウェブサービスを共同開発しました(今年度公開予定)

これを更に多くの自治体に広げ、社会保障制度の情報を簡単に探せるようにしていきたいと考えていますが、提案する自治体の選定方法や、どのような予算や国の補助金活用ができるか等の情報提供を自治体に行うべきかなど、提案のアプローチを確度をあげるための整理や準備ができていない状況です。

ぜひここでみなさんの力をお借りし、今まで試行してきた仕組みを大きく展開・実装していきたいと考えています。

具体的には、自治体の社会保障制度のアクセシビリティ向上を目的とした提案営業を行うための準備(資料作成等)に力を貸していただきたたいと考えております。
以下2つのパターンでの提案営業を行う予定です。

⑴自治体に対し、ガバテック企業と協働開発する市民に対する手続き案内サービスの社会保障制度版の導入を営業します。

⑵すでにゴミ捨て案内等の用途でチャットボットを導入済みの自治体に対し、社会保障制度案内への活用を提案。制度情報の選定やカテゴリ分類などのデータ整備、情報設計を伴走支援します。

これらの提案活動に必要な戦略立案と提案資料作成を中心にご支援いただきたいと考えています。

社会保障制度のアクセシビリティ向上、行政との協創にご関心がある方のご参加をお待ちしております。

【補足:1,2に関する経験等】
1.については、昨年度、岡山県真庭市に対し、ガバテック企業の自治体向け手続き案内サービス(転入転出時や出生時の手続きを案内するもの)を活用し、選択肢に応じて市民のニーズに適した制度情報を案内するサービスの設計を支援。(2024年4月以降、市民に対して公開予定)

2については、ある自治体の協働提案制度において提案し、最終選考まで残りましたが、選外となりました(理由:重要度の高いものであるが、自治体が行うべき内容で、NPOとの協働の必要性に乏しいため)

【参考資料】
社会保障制度申請フローとサポートポイント
https://docs.google.com/spreadsheets/d/1-Hbx0d4W96FnKKK5kse5Oh6itKZCE2BeCwJ0MLQp-qA/edit#gid=1876836662

根底にある想い・ビジョン

ビジョン:「社会保障を名実ともにセーフティネットにする」

対峙している課題:
日本には 400 以上の社会保障制度があるにも関わらず、申請主義(制度利用に際して市民の申請が必要なこと)による利用申請プロセスにおける障壁や、制度の利用に付するスティグマ等の心理的障壁によって、必要なタイミングで必要な制度にアクセスできず、困難な状況に陥ってしまう人が生じること。

根底にある想い:
代表である私(横山)が医療機関に社会福祉士として勤務していた時、ネットカフェに居住していた 患者の多くが社会保障制度を利用していないという現実を目の当たりにし、社会保障制度がセーフティネットとして機能していないことに強い矛盾を感じました。一方で、私自身は中学時代に罹患した 難病に対して社会保障制度を利用できたという経験から、制度へのアクセスが「教えてくれる人の有無」や「運の良し悪し」に左右されてしまう不条理に疑問を抱きました。 この矛盾を解消すべく活動をしています。

今抱えている課題

法人は2015年に設立、社会福祉職向けの研修事業等を行っていましたが、2022年夏に事業転換し、社会保障制度のアクセシビリティの問題に取り組むようになりました。

前述しました通り、①社会保障制度を自動案内するチャットボットの開発・運用やオンライン相談、②.①を通して得たノウハウ等の自治体への提供、③.中高生を主たる対象とした社会保障教育事業の3つの活動をしています。

上記②を据えているのは、多くの社会保障制度の実施主体は基礎自治体であるため、NPOとして情報発信や相談支援を行うことに加えて、基礎自治体が社会保障制度のアクセシビリティを向上させる取り組みを行うことが重要だと考えているからです。

ですが、どういった基準で提案営業をする自治体を決め、どの部署に、どのような文脈(政治的、制度的な)で提案営業をすべきか、その際、どのような予算や国の補助金活用ができるか等の情報提供を行うべきかなど、アプローチを確度をあげるための整理や準備ができていない状況にあります。

3か月間のプロジェクトのゴール

自治体への提案活動に必要な戦略立案と提案資料が完成しており、自治体へのアプローチが開始できている。

プロジェクトの先にあるこの事業のゴール

自治体と協働し社会保障制度のアクセシビリティ向上に資する取り組みを行い、それを通して得た知見をもとに、社会保障制度アクセシビリティガイドラインを作成、基礎自治体と協働して全国展開を目指します。

具体的には、(1)自治体との協働の実施と知見の蓄積、(2)ガイドライン策定と普及活動、(3)法制化に向けた働きかけ、の 3 段階のプロセスを経て、全国的な制度アクセシビリティの向上を図り、最終的には、「社会保障制度のアクセス向上に関する一括法(仮称)」の立法化を提言、どの自治体に住んでいても社会保障制度へのアクセスの公平性が保たれる状況の実現=社会保障を名実ともにセーフティネットにするというビジョンを実現したいと考えています。

プロジェクトオーナー(法人)自己紹介

パーパス:「誰ひとり、排除しない社会をつくる」
ビジョン:「社会保障を名実ともにセーフティネットにする」
ミッション:「さまざまな人、組織、システムと共に社会の包摂範囲を拡げる」

【沿革等】
2015 年 2 月-2020 年 3 月:法人設立。社会福祉専門職を対象とした研修とネットワー ク事業を主に実施
2020 年 4 月-2022 年 2 月:マネーフォワード社と協働し、制度検索データベースを開発
2021 年 3 月-11 月:国の孤独孤立対策への要望・提案を実施し、孤独・孤立対策ホームページ「あなたはひとりじゃない」が実現
2022 年 7 月-現在:経済支援制度を案内するチャットボット(文京区版)の開発運用+ オンライン相談事業を実施。相談者数(新規)は 258 名(2022 年 7 月〜2023 年 12 月)、相談件数は 1,024 件
2022 年度:岡山県真庭市の健康福祉部門における BPR、DX の方針策定業務を受託
2023 年 8 月-2024 年 3 月:岡山県真庭市の健康福祉部門における支援制度・相談窓口 ガイドサービスの開発支援業務を受託(2024 年 4 月の公開予定)

プロジェクトオーナー(個人)自己紹介

横山北斗
社会福祉士.社会福祉学修士
NPO法人Social Change Agency代表理事
神奈川県立保健福祉大学卒業後、医療機関にて患者家族への相談援助業務に従事後、NPO法人を設立しました。

【教育実践】
武蔵野大学 人間科学部社会福祉学科 非常勤講師(2022〜)

【委員など】
内閣官房孤独・孤立対策担当室HP企画委員会(2021〜)
こども家庭庁 幼児期までのこどもの育ち部会 委員(2023〜)
厚生労働省 社会保障教育推進検討会 委員(2023〜)

【著書など】
単著:「15歳からの社会保障(日本評論社)」
https://www.nippyo.co.jp/shop/book/8934.html
連載:朝日新聞Re:Ron連載「知らないのは罪ですかー申請主義の壁ー」
https://digital.asahi.com/articles/ASR7S4GNMR77ULLI007.html

事務局からのコメント

このプロジェクトが広がれば、日本の社会保障制度のあり方が大きく変わり、制度に救われる人が全国で増えることにつながります。最新のシステムを使って、行政制度を誰でも直観的に理解できることを目指している点も面白さ。当初チャットボット等にあまり使い勝手よい印象を持っていなかった私ですが、横山さんの設計へのこだわりを聞いて一気に可能性を感じました。横山さんは冷静ながら熱い思いを持った方。ロジックと熱量で、行政を動かし協働することに挑みたい、と思う方はぜひ参画ください。

説明会ムービー

法人概要

所在地: 東京都文京区本郷3丁目30−10本郷K&Kビル5階 social hive HONGO 小野田髙砂法律事務所内
従業員数: 6
売上・予算規模: 1000万
事業内容:

NPO法人Social Change Agencyでは、「社会保障を名実ともにセーフティネットにする」をビジョンに掲げ、以下の3つの事業活動を行っています。

①社会保障制度を自動案内するチャットボットの開発・運用やオンライン相談
②.①を通して得たノウハウ等の自治体への提供
③.中高生を主たる対象とした社会保障教育事業

募集概要

報酬プラン
採用予定人数 4名
こんな人に来てほしい!

セーフティネットである社会保障制度のアクセスが自助頼みである矛盾。
制度へのアクセスが「教えてくれる人の有無」や「運の良し悪し」に左右されてしまう不条理。

これは確かに矛盾だな、不条理だな、と共感してくださる方とご一緒できたら心強く、嬉しいです。
どうぞよろしくお願いいたします。

個別説明会
  • 1回目:2024/04/24(水) 20:00-21:00
  • 2回目:2024/04/26(金) 20:00-21:00
  • 3回目:2024/04/27(土) 20:00-21:00
オンライン面談候補日
  • 1回目:2024/05/18(土) 17:00-22:00
  • 2回目:2024/05/19(日) 17:00-22:00
  • 3回目:2024/05/25(土) 08:00-14:00
キックオフMTG候補日
  • 1回目:2024/06/08(土) 15:00-18:00
  • 2回目:2024/06/09(日) 13:00-16:00

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