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精神疾患と共に生きる人へ、病院以外の居場所とケアを【事業仮説のためのリサーチプロジェクト】

  • 千葉県
心の休憩処engawa
  • 生煮え度
募集中 公開中

プロジェクト概要

「精神疾患を抱えた方が追い込まれる状況をなくしたい」

私たちは「精神的な不調により生きることに難しさを感じている人が一人ではないことを知り、ありのままの自分で
生きてみようと思える社会」の実現に向けて、日々さまざまな場づくりやイベントを実施しています。

このプロジェクトでは、これまで自団体が手をつけられていなかった顧客のリサーチに力を入れていきたいと考えています。
継続して利用されている方はもちろん、自団体のことは認知しているけれど参加までのハードルがある方へ、何を求めているのか、何に価値を感じているのか、何を提供していけば事業として成り立っていくのか、などをリサーチにより明確にし、事業展開の検討へつなげていけることを期待しています。

これまでのイベントでは延べ約400名の参加者がおり、調査対象になりそうな顧客、30名ほどはリーチが可能な状況です。現時点ではイベント終了後の感想など、簡単なアンケートしかとれていないので、定量的、定性的、両方の調査ができるといいのではないかと考えています。また、今後どういうアンケートを貯めていくか調査設計も考えていけたらと思います。

根底にある想い・ビジョン

【ビジョン】

「精神疾患により生きづらさを感じている人が一人ではないことを知り、ありのままの自分で生きてみようと思える社会へ」

悩みを抱えると、迷惑をかけてはいけない、自分でなんとかしなければという思いから、一人で抱え込んでしまうことは少なくありません。生きていても何もいいことがない、と絶望して自殺を考えてしまうほどに、視野狭窄に陥ることもあります。
そんな方がengawaに継続的に参加することで、悩んでいるのは自分一人だけではないのだと視野が広がり、「同じように悩んでいる人がいる」と気付くことがとても大きな一歩になります。同じ経験をした方や専門家と出会う機会が増えることで、気持ちが通じ合えたり、心がひらかれたりする感覚を得られることもあります。そんな些細なことの積み重ねが、治癒力を促すきっかけにもなり得ます。 
ゆるやかに関係が継続していく中で、最終的には自団体を必要としなくても、自立して生きていけるような状態までもっていけることを目指しています。

【取り組む社会課題】

日本の5大疾患の一つでもある精神疾患を有する総患者数は年々増え、令和2年に600万人を越えました。
厚生労働省の調査によると、日本の成人の約4人に1人(25%)が生涯のどこかでメンタルヘルスの問題を経験していると報告されており、日本国内でのうつ病患者数は約100万人とされています。しかし、未診断の人を含めると、この数字はさらに多いと推測されています。
精神疾患が要因となり自殺へとつながる可能性も大いにあります。

日本の若者の自殺は増え続けており、世界的に見ても深刻です。
◯自殺者数は令和2年から3年連続で増加
◯0〜39歳までの死因の第1位は自殺
◯G7各国の中で死因順位の第1位が自殺なのは10〜19歳では日本のみ
※いずれも、「令和5年版自殺対策白書」厚生労働省HPより参照

若者の自殺は深刻なとても状況であり、その背景には、複雑な原因が絡み合い、「もう生きられない」状況にまで追い詰められている現実があります。

そんな深刻な状況に置かれている方がいる一方で、「生きる意味が分からない」「存在価値を見いだせない」そんな想いを抱えている方もまた、少なくありません。そんな、日常的に希死念慮を抱えながら生きている方の奥深くにある、自己肯定感や自尊心の低下や存在価値の喪失などが、大きな課題であると考えています。

若者の自殺は、「生きることの阻害要因」(将来への不安や絶望、虐待やいじめ、貧困、病気、孤独など)が「生きることの促進要因」(将来の夢、信頼関係、やりがいのある仕事、趣味、ライフスキル、楽しい思い出など)を上回るときにリスクが高まると言われています。※NPO法人ライフリンクHPより

自殺対策は、社会における「生きることの阻害要因」を減らし、「生きることの促進要因」を増やすことを通じて、社会全体の自殺リスクを低下させる方向で、「対人支援のレベル」、「地域連携のレベル」、「社会制度のレベル」、それぞれにおいて強力に、かつそれらを総合的に推進するものとされています(「自殺総合対策大綱」厚生労働省HP より)。そのためには、精神保健的な視点だけでなく、社会・経済的な視点を含む包括的な取組が重要であり、そうした「生きることの包括的な支援」を広げていく必要性があると考えます。

自団体では主に、空間と人の力に重点を置いた居場所づくりを通して、
1. 個々人の問題解決に取り組む相談支援を行う「対人支援のレベル」
2. 問題を複合的に抱える人に対して包括的な支援を行うための関係機関による実務連携などの「地域連携のレベル」

での事業を展開し、受益者の生きることの促進要因を増やし、自己肯定感や自尊心の低下、存在価値の喪失を抱えながらも、「自分は一人ではない、安心して過ごせる場所がある。逃げ場や居場所がある」ということを知っていただき、孤独感の解消へもつなげていきたいと考えています。

今抱えている課題

【組織体制】
現在はサポートメンバーが12名関わってくださっていますが、イベントの講師や場のサポートなど、スポット的に協力してくださっていて、運営に深く関わるコアメンバーが足りていない状況です。代表が一人でイベントの企画、講師とのやり取り、問い合わせ対応、経理などを担っており、このままの状況では組織として継続していくのは難しいのではないかと感じています。

【事業の展開】
組織体制が整っておらず、事業の展開、戦略について相談できる相手がいないため、(サポートメンバーには決定事項を伝える、という関係性)どう動いていくべきか迷走しています。

【運営資金】
現在は、イベントの参加費のみが資金源になっており、不足分は個人の持ち出しによる運営で、余裕のない状態です。今後はマンスリーサポーターによる寄付や助成金により安定させていきたいと思っていますが、持続可能な運営資金を獲得することができるのか、不安があります。

3か月間のプロジェクトのゴール

顧客ニーズの理解が進んでいること、事業としてどういう価値があるか考えられる素材が集まっている状態。

【具体的な目標】
50人の顧客との接点を持つ(アンケートに回答してもらう)
10人へヒアリングを実施する
5年後の事業展開を考える

プロジェクトの先にあるこの事業のゴール

組織体制を整えた上で、曜日を限定して常時無料開放する居場所を目指します。これまで通り定期的なイベントも継続しつつ、スタッフが常在しているような体制を整えていきます。
参加者の主体性も尊重し、サポートメンバーと協力しながら、イベント企画も任せられるようにしていきたいと考えています。

また、例えば精神疾患の方への住まいの支援をされている民間団体の利用者さんに、居場所として自団体を使っていただいたりなど、民間団体との連携も少しずつ増やしていきたいです。

社会の変化としては、頑張ることが未だ美徳とされている世の中で、少し休憩する、立ち止まることへの価値を高めていけたらと考えています。

支援対象者数:1000人
ネットワーク構成団体数:15団体
SNS総フォロワー数:3500人

プロジェクトオーナー(法人)自己紹介

心の休憩処engawa

【ビジョン】
「精神疾患により生きることに難しさを感じている人が一人ではないことを知り、ありのままの自分で
生きてみようと思える社会へ」

悩みを抱えると、迷惑をかけてはいけない、自分でなんとかしなければという思いから、一人で抱え込んでしまうことは少なくありません。生きていても何もいいことがない、と絶望して自殺を考えてしまうほどに、視野狭窄に陥ることもあります。
そんな方がengawaに継続的に参加することで、悩んでいるのは自分一人だけではないのだと視野が広がり、「同じように悩んでいる人がいる」と気付くことがとても大きな一歩になります。同じ経験をした方や専門家と出会う機会が増えることで、気持ちが通じ合えたり、心がひらかれたりする感覚を得られることもあります。そんな些細なことの積み重ねが、治癒力を促すきっかけにもなり得るとengawaは考えています。

プロジェクトオーナー(個人)自己紹介

兼松明日佳

1990年生まれ。鍼灸マッサージ師、メンタルケア心理士、森林セラピスト。

自身の発達障害(ADHD)や身近な人を自死で亡くした経験を元に、活動を開始。
自殺対策支援団体の相談員として様々な状況にいる方と接する中で、自殺を考えるほどに追い込まれる方はもちろん、その周囲の方、自死遺族などが苦しむ状況をこれ以上増やしたくない、という想いを抱くようになった。悩み苦しんでいる方が少しでも心安らぐことのできる場所の必要性を強く感じ、心の休憩処engawaを設立。
鍼灸マッサージなどのケアも受けられる居場所をより多くの方へ届けていきたいと考えている。

事務局からのコメント

兼松さんは鍼灸師としてからだのケアの専門家でありながら、心のケアができる居場所をつくって活動中です。精神疾患というと、心の病気になる特別な人と思うかもしれませんが、誰もが風邪をひくように、当たり前におきることで、特別なことではまったくないとおもいます。さらに、この精神疾患に対して「共に生きよう」というスタンスをとっていることがこの活動の特徴だとおもいます。この「何があってもよしとする」ホールネスな考えは、心の病気の有無にかかわらず多くの人を救うとおもいます。生きづらさを抱えた人たちが増え続けるこの現代社会に必要なサービスかもしれません。この場にどういう価値があるのか、今後どんな顧客に届けていくべきなのか、見出していくプロセスを一緒に探ってくださる仲間を募集します。生煮え度は「★★★」なので、専門的知識はなくても、やれることがたくさんあります。

法人概要

所在地: 千葉県我孫子市寿1-11-10
従業員数: 13名(ボランティア含む)
売上・予算規模:
事業内容:

【精神疾患と共に生きる人へ、病院以外の居場所とケアを】

生きることに難しさを感じている方や影響を受ける周りの方へ向けて、森や平屋のおうち、オンラインで場を開いています。空間(開放的な縁側のある懐かしい平屋)と人(友人のような専門家や当事者)の力で、心に余白と癒やしを届けていきます。
楽しい、心地いい、大切にされている、といった「生きている実感」を持てるような空間や人との関わりを増やしていくことで「生きることの促進要因」を引き上げていくことを目的としています。
家や病院が安心できる場所ではない方やサードプレイスを必要としている方へ、自分のままで生きていていい、と思えるような安心感を届けていける存在を目指しています。

募集概要

報酬プラン A:プロボノ(無報酬)、6時間/週
採用予定人数 3
こんな人に来てほしい!

・engawaのビジョンや考えに共感していただける方
・精神疾患、精神障害に関心がある方
・オープンなコミュニケーションが取れる方
・資格や経験は不問
・福祉領域の経験も不問

個別説明会
  • 1回目:2025/04/23(水) 10:00-11:00
  • 2回目:2025/04/27(日) 10:00-11:00
  • 3回目:2025/05/08(木) 20:00-21:00
オンライン面談候補日
  • 1回目:2025/05/19(月) 10:00-15:00
  • 2回目:2025/05/22(木) 17:00-21:00
  • 3回目:2025/05/25(日) 10:00-15:00
キックオフMTG候補日
  • 1回目:2025/06/07(土) 14:00-17:00

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