「生きてる図書館」は、読者が生きた本(ひと)を借りて読む(話を聞いたり質問したりする)ことができる、新しい形の図書館です。 出版された書籍ではなく、「生きた人」が本となり、自らの経験や価値観を語ることで、読者はまるでその人の人生を追体験するような感覚を得たり、これまで出会うことのなかった価値観に触れ、自分自身の「生き方」について考えるきっかけを得ることができます。
この取り組みは、2000年にデンマークで生まれた『ヒューマンライブラリー』を参考にしています。「本」に見立てた人と対話をすることで、偏見や差別をなくしていこうという試みです。今では世界中に広がり、さまざまな背景を持つ人たちが自分のストーリーを共有する場になっています。
(参考:https://ideasforgood.jp/2022/02/15/human-library)
「生きてる図書館」も、どんな人でも気軽に訪れ、さまざまな価値観に触れられる場所です。この考え方は、ユネスコの公共図書館宣言にも通じています。
--- 年齢、性別、宗教、国籍、言語、あるいは社会的地位に関わらず、全ての人が平等に利用できるという原則に基づいて提供されるものである。---
「生きてる図書館」では、借りられるものが今を生きる“人”であることを除き、基本的な理念はこの宣言と同じです。読者は、生きた本と直接対話することもできますし、少し離れた場所で本と読者の会話に耳を傾けながら、静かに過ごすこともできます。
【今回のプロジェクトについて】
3ヶ月で「生きてる図書館」が社会に根付くための道筋を明確にし、実現に向けた具体的なアクションを進めていきたいと考えています。
1. 「生きてる図書館」が社会に浸透し、日常に溶け込むためのシナリオを策定・公開
・「生きてる図書館が当たり前になる世界」とはどんなものか?
・その実現のために必要なステップは何か?
・具体的なシナリオを言語化し、多くの人と共有できる形にする。
私たちが目指す未来のビジョンを整理し、「誰もが日常の一部として『生きてる図書館』を利用できる世界をどう実現するか?」を明確にしていきます。策定したシナリオはホームページ上で公開し、より多くの人と共有していく予定です。
2. シナリオを実現するための具体的なアクションを検討・実行
・「生きてる図書館」を持続可能に運営するための仕組みを考える(運営メンバーの増員、資金調達、広報戦略 など)
・SNSやイベントを活用し、「生きてる図書館」をより多くの人に知ってもらうための広報施策を実施
・小規模なテスト実施(イベントの実施、新しい仕組みの開発など)を通じて、シナリオを検証する
この3か月で、「生きてる図書館」という新しい価値観を社会に根付かせるための第一歩を築いていきたいです。
【参考URL】
これまでの開催の様子(note)
https://note.com/cabochamikan/m/m88013945f30a
「生まれた環境に関わらず、誰もが日常で多様なひとや価値観に出会える社会」
あなたには、「この人に出会えたから…」と人生が変わった経験がありますか?
SNSやマッチングサービスが普及し、人との出会いが増えた一方で、本当に今必要な出会いを得ることは簡単ではありません。
SNSやネットのレコメンド機能は、自分と共通点の多い人や似た価値観を持つ人とのつながりを生みやすい一方で、「まったく異なる価値観を持つ人」との出会いは、偶然に頼らざるを得ません。
特に、生きづらさを抱えている人にとっては、「偶然の出会い」が生まれる場に行くこと自体がハードルになることも少なくありません。
また、子どもの場合は生まれ育った環境によって出会える人が大きく制限されてしまいます。
「たまたま貧しく、生活に余裕がない家庭に生まれた」
「たまたま毒親の元に生まれた」
「たまたま閉鎖的な環境で育った」
こうした「たまたま」によって、世界が狭まり、自分にとって必要な価値観や選択肢に出会えないまま過ごしてしまうことがあります。
現代では、『どこに生まれたか』がその人の未来を大きく左右することが少なくありません。
親や家庭、育った環境が、本人の意志とは関係なく選択肢を狭めてしまうこともあります。
しかし、これからは『どこに生まれたか』よりも、『どんな出会いをするか』が生き方や選択肢を広げる世界をつくっていきたいと考えています。
だからこそ、「多様なひとや価値観との出会い」を、偶然ではなく必然にしたい。
「生きてる図書館」を通じて、どんな環境に生まれても、日常の中で多様な出会いが生まれる社会をつくっていきます。
これまで「生きてる図書館」をイベントとして定期的に開催してきましたが、それをより広く社会に根付かせるためのシナリオが描ききれていないという課題を抱えています。
現在の状況として、以下の点が挙げられます。
・運営体制の模索
現在、発起人の林が中心となり運営し、イベントごとに単発でお手伝いしてくださる方が数名いる状況です。継続的な関わり方をどう設計するのが良いのか、まだ明確な答えが出せていません。ボランティアベースでゆるく関われる仕組みが良いのか、それともがっつり運営に関わるメンバーを募るべきか、どの形が「生きてる図書館」を長く続けるために適しているのかを考え始めていますが、まだ整理できていません。
・広報・言語化の不足
「生きてる図書館」がどんな価値を生み出し、どのような影響をもたらすのかを言語化しきれておらず、伝え方に課題があります。そのため、認知拡大や共感を得るための発信が十分にできていません。今後、ウェブサイトやSNSを活用し、伝わりやすい情報発信の方法を整理していきたいと考えていますが、まだ着手できていないのが現状です。
・未来像の設計不足
「生きてる図書館」が社会に浸透し、誰もが気軽に利用できる仕組みをどう実現するのか、そのロードマップが明確に描けていません。単発のイベント開催にとどまらず、図書館やカフェ、コミュニティスペースとの連携、オンラインでの展開など、さまざまな可能性を考えていますが、具体的な実現方法やステップを整理できていない状態です。
これらの課題を解決するための漠然としたアイデアはいくつかあるものの、まだ具体的な形にはできていません。まずは「生きてる図書館が社会に根付く未来の姿」を明確にし、その実現に向けたシナリオを描くことが必要だと考えています。今回のプログラムを通じて、このシナリオを言語化し、実行可能なアクションへと落とし込んでいきたいと考えています。
このプロジェクトでは、生きてる図書館の価値を他のまだ知らない人に共有できる状態になっていることです。
具体的には以下の2つを目標に進めていきたいと考えています。
①「生きてる図書館」が社会に根付くためのシナリオを策定し、ホームページで公開する
・「生きてる図書館が当たり前になる世界」とはどんなものか?
・その実現のためにどんなステップが必要なのか?
・具体的なシナリオを言語化し、多くの人と共有できる形にする。
②シナリオを実現するための具体的なアクションを検討・実行する
以下はアクションの例です。①で決めたシナリオをもとに検討・実行していきます。
・「生きてる図書館」の運営を持続可能にするための仕組みを考える(運営メンバーの増員・資金調達・広報戦略など)。
・SNSやイベントを活用し、より多くの人に「生きてる図書館」の存在を知ってもらうための広報施策を実施する。
・小規模なテスト実施を通じて、シナリオの実現可能性を検証する。
この3か月を通じて、「生きてる図書館」という新しい価値観を社会に浸透させる第一歩を築くことを目指します。
「生きてる図書館」を単発のイベントではなく、誰もが日常的に利用できる、新たな”学びと出会いの場”として社会に根付かせることが最終的なゴールです。
どんな環境に生まれたとしても、日常の中で多様な人と出会い、多様な価値観に触れることができる世界を実現したいと考えています。それは、偶然に訪れる奇跡のような出会いを、当たり前の日常の中に組み込み、「必然の出会い」にすることです。
現代社会では、情報は簡単に手に入るものの、実際に多様な価値観を持つ人と直接対話する機会は限られています。「生きてる図書館」は、書籍ではなく”生きた人”を本として貸し出すことで、固定概念を揺さぶり、新しい視点を得られる場を提供します。この事業のゴールは、「生きてる図書館」を社会に浸透させ、以下のような状態を実現することです。
【目指す未来像】
「生きてる図書館」が全国のあちこちに存在する
→ 各地域の図書館やカフェ、コミュニティスペースなどの身近な場所で開催され、人々が気軽に「生きた本」と出会える世界。
「生きてる本」になることが特別ではなくなる
→ 誰もが自身の経験を語り、他者の生き方に触れることが当たり前になる文化をつくる。個人が語ることで、自身の経験を再解釈し、成長の機会を得られる。
どんな環境に生まれたとしても、日常の中で多様な人と出会える世界
→ これまで出会えなかった価値観や生き方に触れることが、特別な機会ではなく、日常の一部として存在する世界。
自分の世界が広がることで、生きやすさを感じられる人が増える
→ これまでの固定観念や生きづらさから解放され、自分らしい選択ができる人が増えていく。
この事業は、「多様な価値観との出会いを日常に埋め込み、すべての人が自由に生きられる社会をつくる」ことを目的としています。単発のイベントに留まらず、継続的な仕組みを作ることで、この事業が目指す世界を実現していきます。
2024年9月より、「生きてる図書館」を都内の一軒家、公園、喫茶店、子ども食堂、別団体の周年イベントなど、さまざまな場所で複数回開催してきました。
「生まれた環境に関わらず、誰もが日常で多様な人に出会える」をミッションに掲げ、多様な「生きた本」と読者の出会いを創出しています。
単なるイベントとしてではなく、「生きてる図書館がある日常」を当たり前にすることを目指し、今後は持続可能な運営の仕組みを模索しながら、より多くの人が気軽に参加できる形を作っていきます。
林 実香(はやし みか)
1998年生まれ、埼玉県出身。筑波大学理工学群物理学類卒業。
2021年、富士通株式会社に入社し、プロ野球のチケット販売システムの開発に携わる。2023年に組織コンサルティング・事業開発を手がける企業へ転職し、新規事業開発の部署にて、ビジネスマッチングサービス、ギフトEC、Web3の人材プラットフォームなど5つの新規事業開発に関わる。企画・開発・営業・外部パートナーの開拓・ディレクションなどを幅広く経験。
現在は出版社の書店営業をしながら、Webデザインの学校に通い、デザインの視点からも「生きてる図書館」の発信方法を模索している。
【ご挨拶】
こんにちは!任意団体 Re:Story の林実香です。
私は「生まれた環境によらず、誰もが多様な人に出会い、関わり合い、自由に生きていける世界を創る」ことを目指して活動しています。
私は大人になってから、「幼少期から学生時代まで、とても狭い世界で生きていた」ことに気がつきました。
学校や家族という限られた人間関係の中でうまくいかず、自分の居場所も、生きている意味も見出せず、ただ「生き延びる」ために生きていました。
しかし、社会人になり、ある人との出会いによって救われました。
もっと自由に生きていい。世界にはこんなにもいろんな人がいて、いろんな生き方がある。
私も、自分を中心に生きていいんだ。
そう思えたとき、これまでの自分の人生が少しずつ変わり始めました。
最初は「過去の自分を救うため」に、今は「今目の前にいる人、そしてまだ出会えていない生きづらさを抱える(抱えうる)すべての人」のために、この活動をしています。
新卒でIT企業に入りWebアプリの開発に携わりながら、訪問型の家庭支援や居場所と呼ばれる場での活動を続けてきました。その中で、
「今ここに来れない人へのアプローチをどうするか?」
を考え続け、たどり着いたのが「生きてる図書館」です。
カフェや公園など、誰もが立ち寄れる場所で「生きてる本」たちが自身の物語を語る。そして、通りがかった人がふとその話を聞く。
今はイベントに興味を持って来てくれる人がほとんどですが、いずれは「いつもの場所に、生きてる図書館がある」状態を作りたい。
そして、どんな環境に生まれたとしても、日常の中で多様な人と出会い、もっと自由に生きていける世界を実現したい。
「偶然の出会い」を「必然の出会い」にする。
そんな世界を、一緒に創りませんか?
なにしろ、林さんの持っている価値観・ビジョンがとても素敵です。ただ、同時に難問でもあります。なぜなら、「対象者・利用目的を縛りたくない。だれもが、いろいろな目的で使える場の価値を伝えたい。当たり前にしたい。」というとても欲張りな願いだからです。ビジネスの定石には全く当てはまらない、「運動」をしようとしているとも言えます。とっても興味深い取り組みです。そんな難題を、おもしろがって一緒に模索してくれる仲間を探しています。
所在地: | 東京都-- |
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従業員数: | 1 |
売上・予算規模: | - |
事業内容: |
「生まれた環境に関わらず、誰もが日常で多様な人に出会える」ことをミッションに掲げ、生きた本と読者が出会う場を創出。2024年9月から、都内の公園やカフェ、フリーマーケットなどで「生きてる図書館」や関連イベントを6回開催してきた。 |
報酬プラン |
A:プロボノ(無報酬)、6時間/週
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採用予定人数 | 3 |
こんな人に来てほしい! |
「生きてる図書館」をより多くの人に届け、日常の中に当たり前に存在する場にしていくために、一緒にプロジェクトを推進してくれる仲間を探しています!
・「人と人」、「人とこと・もの」の出会いを創ることにワクワクする方
・「生きてる本」とお話し、そのタイトルを考えたり表紙をデザインしたい方
・コミュニケーション(言語・非言語・その他)のあり方に興味がある方
・人の話を聞くのが好き、または人の話を聞くのが苦手な方
「生きてる図書館」は、誰かのためのものではなく、関わるすべての人が共につくる場にできたらと思っています。
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