100%生分解性の素材で幼児用のオムツを創り、使用済みのオムツを堆肥化して、畑や花壇の土として利用する循環をつくることを目指しています。既存の紙オムツはし尿を吸収すると約4倍の重量となり、家庭でゴミ出しをする負担も、自治体で焼却処理をする負担も大きいです。既存のオムツメーカーでリサイクルに取り組まれている事例もありますが、まだまだ課題が多く、本事業ではオムツの素材を変えることで処理方法を変え、土として再利用するという新たな循環を生み出したいと考えています。
現在はオムツの試作品を作成し、親御様に使っていただいてフィードバックをもらい、ブラッシュアップを重ねています。
Beyondersのプロジェクト期間では、保育園での実証実験を行い、フィードバックをもらいたいと考えています。親御様や保育園のフィードバックをもとに、生分解性のオムツの提供価値について、皆様とディスカッションして深めたいです。
「自然の営みと人間の暮らしが循環する」ことを都市部にいても実感できるようにしたい、という想いがあります。
コロナ以前に新潟県の佐渡に通っていた時期がありました。そこで地域の方に案内してもらったのは、山で採れた竹を湖で養殖している牡蠣のイカダに使い、湖の富栄養化を防ぐために湖岸に生える葦を刈り取って乾燥させ、地域の神社の茅葺屋根のかやとして用いている様子でした。まさに自然の営みと人間の暮らしや文化が、互いに循環していて、「共生」というのはこういう循環を指すのだと心に残りました。都市部でもこの共生を感じられるようにしたいという想いから、海外で取り組みがされている堆肥化できるオムツを日本でも取り組みたいと、検討を始めました。
使用済み紙オムツゴミは、幼児用・介護用を合わせて約230万トン(2021年)が排出されており、NHKニュースでも何度か取り上げられている社会課題です。家庭から排出されるゴミの中では、オムツゴミは生ごみについで2位の多さです。オムツゴミは、①水分を含み重たい、②排泄物を含み臭気がある、③素材が複合的で排泄物も含むためリサイクルが困難、という特徴があります。
多くの自治体では焼却処理をしていますが、焼却施設の閉鎖や近隣の自治体との統合を検討している自治体も多く、焼却ゴミ削減のニーズが高まっています。一部の先進的な自治体ではオムツのリサイクルに取り組んでいますが、設備導入と運用にかかるコストが非常に高額なのが現状です。そのためリサイクルに関心はあれど実際には取り組めていない、という自治体がほとんどです。
Beyondersのプロジェクト期間に、皆様と一緒に向き合いたい問いは以下の2つです。
①生分解性のオムツは、どのような親・保育園の方が使いたいと思ってくださるのか?(=ターゲット像と提供価値の明確化)
②どのような回収方法が、親・保育園にとって便利で、かつ現実的なのか?(=回収方法の検討)
①について:
親へのヒアリングは実施しているものの、保育園へのヒアリングはまだあまりできていません。またヒアリングだけでなく実際に試作品を使っていただくことで見えてくる価値もあると思うので、実証実験を通じて、どんな方が使いたいと思ってくださり、またどんなところに価値を感じてくださるのかを明確にしたいと考えています。今後の商品化を検討するにあたって、コアターゲットの選定や展開の方向性を考えるための重要な要素と考えています。1人で考えるだけでなく皆様にも参画いただくことで、多角的に提供価値を検討できるのではないかと期待しています。
②について:
既存のオムツは、販売→使用→廃棄という一方通行な流れですが、Gaiapostで取り組もうとしていることは、販売→使用→回収→堆肥化→土として再利用という循環です。特に回収方法について、これまでと違う新たなオペレーションを構築する必要があります。実際に実証実験を通じて、回収オペレーションの方向性を見いだせたらと考えています。
想定しているゴールは、保育園での実証実験を行い、生分解性のオムツの提供価値を明確化することです。
実証実験で検証したいポイントは、
・保育園の実務の中で違和感なく導入できるか?
・使用後の回収のオペレーションはどのような方法が適切か?
・どのような保育園が、どんな価値を感じてくれるのか?
・(3ヶ月で終わらないかもしれませんが)保育園のオムツ排出量はどれくらいの期間で堆肥化できるのか?
などの点です。
実証実験は最低1園、可能ならば2~3園で行いたいと考えています。
あわせて、10人程度の親御さんにもオムツを使ってもらい、フィードバックをもらいたいと思っています。
このプロジェクトの先で目指していることは、toCの親向け、toBの保育園向けのそれぞれにおいて、生分解性のオムツの販売および堆肥化に向けた回収のビジネスモデルを構築することです。また、オムツを量産する体制なども検討していきます。
株式会社Gaiapostです。
会社HP:https://gaiapost.com
地域に通って肌で感じた「自然の営みと人間の暮らしが循環する」あり方に豊かさを感じ、都市部にいても「人は自然の一部」と感じられるような体験やプロダクトをつくることを目指しています。
八神実優|株式会社Gaiapost 代表取締役CEO
大学卒業後、株式会社リクルートキャリアに入社し、新卒採用・人事・管理会計を担当しました。
2019年より経済産業省に2年間出向し、科学技術イノベーション促進のための産学連携に関わる機会がありました。部署の業務の傍らで、イノベーションやサステナビリティに関する若手版審議会を立ち上げ、省内だけでなく政治家や経産大臣にも注目いただく取り組みとなりました。
複業で地域活性に取り組み、コロナ前は毎月一度は地域へ足を運んでいました。地域で感じた「自然の営みと人間の暮らしが互いに循環している」ことを都市部にいても実感できたらという思いから、起業に至っています。
私自身、1歳の娘を育てており、日々オムツゴミと向き合っている当事者です。
毎日出る紙おむつの山のようなごみに、げんなりとした気持ちになる…。小さなお子さんのお世話をしたことがある人は、一度や二度は感じたことがある体験かとおもいます。そんな山のようにでる紙おむつごみを、未来の子どもたちが生きる環境に負荷を与えず堆肥に変える、そんなソリューションを提供するのが八神さんがつくられた商品です。とても夢を感じませんか。新しいモノづくりに挑戦している八神さんと一緒に、たくさんの方に試していただけるよう推進するのがこのプロジェクト。小さなお子さんがいるご家庭や保育園などでサンプルを使ってもらえたらたくさんの実証実験ができます。ぜひ力を貸してください。
所在地: | 東京都中央区銀座1丁目12番4号N&E BLD.6F |
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従業員数: | 1人 |
売上・予算規模: | 売上なし |
事業内容: |
100%生分解性の素材で幼児用のオムツを創り、使用済みのオムツを堆肥化して、畑や花壇の土として利用する循環をつくる。既存の紙オムツはし尿を吸収すると約4倍の重量となり、家庭でゴミ出しをする負担も、自治体で焼却処理をする負担も大きい。既存メーカーが取り組むオムツのリサイクルも課題が多い中で、本事業はオムツの素材を変えることで処理方法を変え、土に還すという新たな循環を提案する。 |
報酬プラン |
A:プロボノ(無報酬)、6時間/週
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採用予定人数 | 3名 |
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以下のような観点にあてはまる方は、興味関心が近いかと思います。
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